ながさきプレスWEBマガジン

  • 工場を訪ねて。「太洋食品」

    細かな品質管理にも徹底してこだわりながら
    旬のおいしい果物をそのまま缶詰やジュースに

     

    安心・安全な缶詰やジュースで
    果物の自然なおいしさを届ける

    いつでもフレッシュなおいしさを楽しめるフルーツ缶詰やジュース。その日本国内でも数少ない製造工場の一つが島原市にある。〈太洋食品〉という社名にピンとこなくても、レトロな缶に入った果肉のつぶつぶがおいしい「金太洋」のみかんジュースに慣れ親しんだ人は多いはず。島原から全国に届ける商品は、徹底した品質管理と製造スタッフの地道な努力に支えられている。


    創業は昭和30年。島原工場を拠点にしながら、主に九州を中心とした西日本で商品を販売してきた。工場で取り扱う果物は季節ごとに変えながら、最も旬のシーズンの間に一年分の商品を製造。その商品の種類も豊富で、一般家庭用から業務用まで幅広くカバーしている。

     

    仕入先となるのは、長崎県を中心に九州各県の農協や市場関係などで、果物に合わせた国内の優れた産地から仕入れた旬のものばかり。

     

    そして常に気を配っているのが品質管理。時間が経っても果物が悪くならないよう万全の保管状態にするのはもちろん、実際の加工・出荷までをスピーディーかつ安全に行える体制を整える。また果物のチェックはスタッフが目視で行ない、質の悪いものや余分な皮、種などが残っていれば一つひとつ丁寧に手で取り除いていく。

     

    最後に真空状態で缶に詰めたら殺菌処理を施して出荷。地道な作業を創業から変わらず続けているからこそ、安心・安全でおいしいフルーツ缶詰やジュースを届けることができるのだ。

    ジュースづくりの 製造工場に潜入!

    1、外側の皮をむいて薄い内皮を取り除く
    外側の皮を手作業で一つずつむいたら、みかんの白くて薄い内皮を取り除く。この工程には食用の酸とアルカリを使用。それぞれの作用で溝を通っていく過程で薄い内皮だけ溶けていき、あっという間にみかんの実の部分だけにすることができる。その後サイズごとに分けられて次の工程に。

     

    2、手作業で一つずつ選別していく
    質の悪いものや、取り除けていない内皮や種が残っていないか一つずつ手作業で選別していく。根気と集中力が必要な作業で、目の良さも求められるそう。「慣れたスタッフは皮や種を取り除く手際がとてもいいんですよ」と話す山下さん。果物のおいしさをそのまま届けるために、この選別の作業をとても大切にしている。

     

    3、缶に詰めたら殺菌し、品質を確認して出荷
    缶に実を詰めたら最後に甘いシロップを入れて真空状態に密閉。殺菌処理を施した上で最終の品質確認を行い、箱詰めされてそれぞれ出荷されていく。取材に伺った際には甘夏みかんの缶詰を製造しており、果物の旬の季節ごとに製造する商品も変わっていくそう。

     

    4、新鮮でおいしいフルーツ缶詰ジュースの完成
    つぶつぶの果肉がクセになるおいしさのみかんジュースは、そのまま飲むのはもちろん、お菓子作りやお酒を割るのに使用するのもオススメ。果物そのままの爽やかな香りを楽しむことができる。商品は県内各スーパーで販売中。

     

    CHECK!
    品質管理の部分など、今でも手作業で行っている工程が多いそう。何十年も勤めている頼りになるベテランスタッフもいて、みんなで協力しながらおいしいフルーツを届けている。

     

     

    太洋食品

    昭和30年の創業以来、島原の工場を中心にフルーツ缶詰・ジュースの製造を行っている。自社ブランド「金太洋」が有名で、自社ブランドの商品を扱う工場は九州でも珍しいそう。

     

    【住所】長崎県島原市高島1-365
    【電話】0957-63-0333

     

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