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  • 〈頼れるまちの薬剤師さん〉処方箋を薬局に提出したときに、病院と同じことを質問されるのってどうして?

     

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    様々な理由で、クスリの害から患者さんを守るため

     

    処方箋を提出したときに、病院と同じことを薬局でも尋ねられた経験がある方は、多いのではないでしょうか。

     

    例えば、血圧が高い、血糖値が高いなどの生活習慣病のある方、風邪や腰痛など急な症状の方など、受診して処方箋をもらい、血圧を下げる薬、血糖値を下げる薬、抗生剤や痛み止めなど、薬局で薬を受け取ることになります。

     

    その際に、薬剤師は症状や検査のことなどをいろいろと尋ねるはずです。

     

    「お医者さんに話したのに面倒だな」と思っている方も多いかと思いますが、これは、さまざまな理由でクスリの害から患者さんを守るためにお尋ねをしているんです。

     

     

     

     

    腎臓の働きが低下しているときに避ける薬をみつける!

     

    その理由の一つとして、腎臓機能が低下している方に飲ませてはいけないクスリを発見し、クスリの中毒を防ぐために質問している場合があります。

     

    クスリは本来身体にとっては異物で、適切な量が入れば「クスリ」になり、多すぎれば「毒物」に早変わりするものです。

     

    体内に吸収されたクスリは、そのままの形で分解されずに腎臓から排泄される場合や肝臓で分解されてから腎臓を通じておしっこの中に入って排泄される場合があります。

     

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    人間は年齢が上がるにつれて、腎臓からの排泄能力が低下していきます。

     

    70代以降では、腎臓からの排泄能力が若い頃の60%以下になっている患者さんがいます。

     

    そのような人は40%程度存在することが分かっています。

     

    そこで、医療機関で血液を採取して検査をする際には、腎臓の働きを確認する指標も検査していることがほとんどです。

     

    腎臓の働きの程度によって、飲む量を調節しないといけないクスリが全体の1割以上あり、その中には高血圧の薬、抗生物質、胃酸を抑える薬や痛み止めなどよく使われる医薬品が多くあります。

     

     

     

    医師と薬剤師との2重チェックで安心!

     

    医療機関では腎臓の働きを考えて処方されているはずですが、1%程度は見逃してしまう例があります。

     

    また、内科では臨床検査をしていても、耳鼻科、皮膚科や歯科など急に具合が悪くなってかかった医療機関では検査せずに投薬することがほとんどです。

     

    このような場合には、かかりつけ薬局で腎臓の働きに関する臨床検査データを見せていただいておくと、記録してある腎臓の働きの検査情報を元にチェックができます。

     

    これが医師と薬剤師で2重チェックする医薬分業の利点といえます。

     

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    信頼できるかかりつけの薬局に相談して、お薬手帳も活用を!

     

    腎臓の働きの検査情報には、血清クレアチニン値から計算されるeGFRやクレアチニンクリアランスという指標があります。

     

    これらの情報をかかりつけの薬剤師に伝えていてほしいものですし、お薬手帳に記録しておくと医師も薬剤師も見ることができます。

     

    活用方法は是非信頼できる薬局薬剤師にお尋ねください。

     

     

    今回お話を伺った宮﨑薬局はコチラ

     

    名称

    宮﨑薬局

    営業
    時間

    09:00~20:00(土曜日は9:00~18:00)

    定休日

    日曜・祝日

    駐車場無料あり(4台)
    お問い
    合わせ

    TEL: 095-844-0317

    備考

    リアップ、ロキソニン、トノスなどの第一類医薬品や要指導医薬品、
    レバコール、ミラグレーンなどの保健薬など多数取り扱っています。

    場所

    長崎県長崎市平和町10-1

    長崎県薬剤師会×ながさきプレス 気軽に読める医療コラム「頼れるまちの薬剤師さん」

     

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