ながさきプレスWEBマガジン

  • 五島手延うどん

    島で紡ぎつながってきた芯の通った手延うどん

    そのつややかで真っ白な姿に似合う、どんな食べ方でもおいしくなる万能さ。あつくてもさむくても、一年中親しめるその包容力に、島の人のゆるやかな暮らしと穏やかな空気感をツルッと舌で感じた。
     五島といえばまずおさえておきたいグルメが、伝統的な製法を守り続ける「手延うどん」。遣唐使によって中国から伝わってきたなどルーツは諸説あるが、そのおいしさを生み出すのは五島の恵まれた自然だ。紐状に伸ばしていく際、麺が付着しないように使うのが「椿油」。繰り返し生地を熟成させながら丁寧に伸ばす麺は、コシがありつつ食感も心地いい。あたたかくても冷たくてもおいしく、パスタなどの新感覚のアレンジにもピッタリだ。でもやっぱり相性抜群なのは、あご(飛魚)を炭火でじっくりと焼いた上品なだし。ひとたび口に含めば徐々に広がる旨みと奥深い風味が、素朴でありつつも飽きのこない手延うどんを引き立てる。
    今では長崎県内外で目にする機会も増えた島の郷土の味。手づくりで細く長く、ずっと親しまれてきた島のうどんが、これからも益々広がりを見せていくことだろう。

    購入は・・・

    五島手延うどんは〈バラモン食堂〉や県内各売店などにて販売中。オンラインショップからの購入も可能
    BARAMON URL https://baramon.storeinfo.jp/

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