長崎観光で立ち寄りたい|平和を感じるパワースポット「山王神社」で長崎の記憶をたどる


長崎観光で、ほんの少し足をのばして静かな時間を過ごしたいなら、ぜひ訪れてほしい場所があります。
長崎市浦上・浜口エリアの西側、旧浦上街道沿いに佇む山王神社

原爆投下の爆心地からほど近く、この地もまた戦争の傷跡を今に伝える場所のひとつです。平和学習の場としてはもちろん、パワースポットとして訪れる人や、ある歌の原点となった“聖地”としても親しまれています。

そんな、長崎ならではの戦争の傷跡と奇跡の息吹に出会える特別なスポットをご紹介します。

訪れる前にチェックしたい!山王神社“キホン”


その成り立ちは、島原の乱の後、1638年(寛永15年)にまで遡ります。島原の乱の幕府軍の総大将であった松平信綱が浦上街道沿いを通りがかった際、その景色が近江の比叡山に似ており、地名も比叡山の鎮守である山王権現が鎮座する滋賀県大津市の坂本と重なることを知ったことをきっかけに、この地に山王神社が創祀されたのだそう。

後に、山王神社(日吉神社)と県社である皇大神宮とが合併し、今の山王神社となりました。浦上皇大神宮(うらかみこうたいじんぐう)や山王日吉神社(さんのうひよしじんじゃ)とも呼ばれ、親しまれています。

山王神社を語るうえで欠かせないのが、第二次世界大戦の原爆投下の歴史です。爆心地から約800メートルという至近距離にありながら、その脅威に耐え抜き、今なお当時の姿を伝えているのが、「被爆クスノキ」「一本柱鳥居」。山王神社を象徴する、歴史深い存在です。

半身を残し、今なお残る奇跡の鳥居 一本柱鳥居


山王神社を訪れたら、ぜひ注目したいポイントのひとつが、一本柱鳥居、別名“片足鳥居”。原爆の脅威に曝されながらも、半身だけはなんとか持ちこたえ、現在まで残っています。まさに、奇跡を目の当たりにするような特別なスポットです。


山王神社の参道には、かつて一の鳥居から四の鳥居まで並んでいましたが、現在残っているのはこの半身を残した二の鳥居だけ。一の鳥居と二の鳥居は、爆風に対して並行に建っていたため倒壊を免れました。しかし、一の鳥居はその後の交通事故に遭い、今は跡形もありません。一方で、二の鳥居は片側こそ崩れ落ちたものの、柱などの倒壊部分は参道脇に残されています。無傷だった一の鳥居が姿を消し被害を受けた二の鳥居が残る――なんとも不思議で、どこか皮肉めいた歴史を感じさせますね。

そして、この鳥居、一瞬ですが実はあの「シン・ゴジラ」にも登場しているんです!石原さとみ演じる米国大統領特使カヨコ・アン・パタースンの祖母が被ばく者で、彼女自身も被爆三世というルーツだという設定でした。

原爆・戦争の凄惨さを改めて感じられる、そして、その中でも力強く生きていこうというメッセージも読み取れるようなスポットです。

深き生命力を感じる、力強い2本の大木 被爆クスノキ


「原爆の力に打ち勝った生命力」を感じられる存在として、もう一つ注目したいのが被爆クスノキです。

旧浦上街道沿いの入口近くに立つ2本のクスノキは、まるで行き交う人を静かに見守っているかのよう。実はこの木々も、原爆の爆風と熱線を受けながら生き延びた、奇跡の象徴です。
被爆直後は葉を落とし、枯れ木のような姿になっていたそうですが、2ヶ月が過ぎたあたりから新芽が芽吹きはじめ、次第に樹勢を盛り返してきたのだとか。


神社に向かって左側のクスノキが、高さ17.6m/幹周り6m58cm、右側が高さ21.0m/幹周り8m63cm。それぞれ樹齢5~600年ほどあるそうです。

爆風により上部が失われたため、幹の太さにくらべて高さはありません。しかし、2本の木が枝を交わして広がる樹冠は約40メートルにも及び、まるでひとつの大樹のような存在感を放っています。


右側の木には階段が設置されていて、より間近に近付いてふれることもできます。蘇った大楠に直接手をふれることでその生命力にあやかろうと、多くの参拝者の方が訪れているのだとか。たしかに幹に手を置くと、ほんのり温かみを感じるような、力を貰えたような気分になりますね。

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生命力あふれるパワースポットとしても知られ、入口から全景を収めたり、見上げるように撮ったり、階段を上って間近から切り取ったりと、どの角度から見ても絵になります。

実はこのクスノキ、環境省が制定する「残したい日本の音風景100選」にも選ばれており、「山王神社被爆の楠木」が長崎ではただ一つの選出。クスノキの葉ずれの音やそれを取り巻く空気感を高く評価されています。木陰に立ち、風に揺れる葉音に耳を澄ませれば、心がすっと整うような特別な時間を味わえます。


そして、ここは長崎が誇るスーパースター、シンガーソングライターの福山雅治さんファンにとっても特別な場所。
我らが”ましゃ”が、2014年に発表したアルバム『HUMAN』の一曲目『クスノキ』は、この山王神社の被爆クスノキをモチーフに生まれた楽曲です。「片足鳥居」のフレーズもあり、長崎愛戦争への静かなメッセージが込められています。「我が魂は、故郷に帰る」そんな福山さんの想いも感じながら、クスノキに手を当ててみるのもいいですよね。

山王神社を象徴する御朱印と御守り


参拝の記念にぜひチェックしたいのが御朱印。
なかでも注目は、「被爆クスノキ」をモチーフにした被爆クスノキ御朱印です。緑の葉と木漏れ日を思わせるやわらかなタッチで描かれたクスノキが印象的な一枚。被爆を乗り越えてなお息づくたくましい生命力と、この地を静かに見守り続けるようなあたたかな優しさが感じられます。

大くす守
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あわせてチェックしたいのが、山王神社オリジナルの2種類の御守り!

ひとつは大くす守。原爆の被害を乗り越え、奇跡的に再び芽吹いたオオクスの生命力にあやかった御守りです。新緑をイメージさせるやさしい緑のあつらえは、手にするだけに元気がもらえそう。

もうひとつは「片足鳥居」にちなんだ不倒不屈の御守です。片足鳥居をモチーフにしたチャームと、朱と金の鮮やかな色合いが印象的で、決して倒れない「不倒不屈」の力強いメッセージが込められています。

駅や長崎の中心部からさほど遠くない、そして本当に力強さを感じるパワースポットであるので、ふらりと立ち寄ってみるのにも絶好の場所ですよ。


名称山王神社
住所長崎県長崎市坂本2丁目6-56
電話番号095-844-1415
アクセスJR長崎駅から路面電車(赤迫行乗車)利用、「大学病院」電停下車、徒歩約8分
駐車場周辺にコインパーキングあり
備考HP:https://sannou-jinjya.jp/
Instagram:@sannoujinjya

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