寛永19（1642）年に、長崎市内各地にあった遊女屋を官命により一所に集めたのが、花街としての丸山のはじまりとされています。元禄時代（1688年～）が全盛期で、遊女の数は1,500人近くまで数えるほどに。 幕末期は、坂本龍馬をはじめとした維新志士、三菱の創始者・岩崎弥太郎なども通っていたと記録されています。

昭和前半まで続いたというだけあって、その名残を今も感じる場所が残っています。花柳界の芸者が集う「長崎検番」は丸山に活躍を続け、「史跡料亭」としても知られる「花月」などもその名残です。

また、吉永小百合主演で2000年に公開された「長崎ぶらぶら節」は、この丸山が舞台。大正時代のくんちの模様なども 再現されているので、未見の方はぜひ。現在は繁華街の一エリアの呼称になっている「思案橋」には、かつて本当に橋があり、男性たちが花街に行こうか行くまいか、「思案」して右往左往していたことから名づけられたのだとか。

芸妓たちも通っていたという「梅園身代り天満宮」には、歯痛の身代わりになってくれるという「歯痛狛犬」、自身の痛いところを撫でればご利益があるとされる「撫で牛」なども出迎えてくれる、オススメのスポットです。

そのほか、いろんな歴史深い場所、風情のある路地が残る場所なので散策にピッタリ。ぜひ足を運んでみて。