ながさきプレスWEBマガジン

  • 感染症を予防する生活習慣

    advice1 手洗い・うがい
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    手洗いとうがいは感染症を予防する基本中の基本です。帰宅時にはうがいと手洗いを、食事の前やトイレの後なども手洗いをこまめに行いましょう。

    手洗いでは、洗うべき箇所があります。手の平と甲、指の間、親指、手首、爪先の6つのポイントを意識して洗うことを心がけましょう。感染症の原因である微生物は口から入ってくることが多いので、うがいを行い、微生物の侵入を防ぎ、感染症を予防しましょう。

    advice2 咳エチケット

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    マスクは正しい付け方をすることで、より効果的に感染症を防いでくれます。マナーの意味でも咳エチケットは欠かせません。

    咳やくしゃみをすると体液に混じって微生物がまき散らされ、ほかの人に感染をおこしてしまう恐れがあります。まき散らさないためには、手で口を覆う方法がありますが、手をすぐに洗わなければ、今度は、手を介して微生物が拡がり感染を起こしてしまいます。ティッシュやハンカチなどで口を覆い、使用後はすぐにゴミ箱に捨てるようにしましょう。ティッシュなどがなくて、とっさの場合には、手ではなく、服の袖などで覆うこともお勧めできます。また、マスクは鼻と口の両方を覆うように、正しい付け方を心がけましょう。

    advice3 ワクチンを接種する

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    インフルエンザワクチンを接種するタイミングは、インフルエンザが流行する前、例年、10月の終わりから11月下旬にかけて接種するのが一番いいですね。

    たとえば、インフルエンザワクチンは、その効果を発揮するまでに2週間ほどかかります。毎年、インフルエンザが流行するよりも前に早めに接種することが大事です。半年ほど効果があるので、1年に1~2回接種する程度で十分です。特に免疫力のひくい子どもや高齢者などでは積極的な接種をお勧めします。

    advice4 抗菌薬の適正使用

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    実は抗菌薬は風邪の原因のウイルスには全く効果がありません! 数日たっても治る兆しがなければ、お医者さんにご相談ください。

    風邪などの感染症は、ほとんどがウイルスによるものなので、細菌を殺す抗菌薬は効果がありません。不適切な抗菌薬の乱用で近年、抗菌薬の効かない「薬剤耐性菌」が増加しています。風邪をひいても、すぐに抗菌薬を求めず、まずは安静、栄養、睡眠をしっかりとりましょう。数日たっても回復する傾向がなければ、お近くの医療機関を受診しましょう。

    長崎大学病院・教授 泉川公一先生
    感染症学、感染制御学、呼吸器病学を専門とし長崎大学の教授を務めている。医学部での担当科目は感染症系

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